Monday, September 22, 2008

味覚






今週末は映画を2本とコンテンポラリーダンスのフェスティバルがやっていたのでヨーロッパ諸国の23カ国の代表するダンスを3日に渡って見てきました。

まず「ROCKNROLLA」というガイリッチーの最新作。
やっぱりオープニングはバリかっこ良かったです。
londonを舞台にしてて、canary warfで映画を見てるのにcanary warfが出て来たりするとムフフとなっちゃいます。
奴らの英語は早過ぎてさっぱり聞き取れませんでしたが汗。
でもガイリッチーの格好良さは溢れ出てました。
いつかちゃんとガイリッチー作品のカット割りとかカメラワーク、シナリオとか勉強したいね。

そして先日少し触れたウォルターサレスの最新作「LINHA DE PASSE」
本当に良かったです。日本の公開がどうなるかとかは知らないですが、是非見ていただきたい。
すごくいい画ばかりで、ブラジルに行きたくなっちゃいますね。
僕のツボどころをしっかり押さえてきますよ。
本当に終わり方が素敵すぎる。もう満足感に溢れるいい映画でした。

そしてダンスの話に入る前に…。

お腹がすいて食べ物を探しにふらふらしてると、小さなテントでナニカやってます。
ちょっと覗いてみると、corpusのpeep showがやってました!!!
コイツらは僕が大学の時にダンスビデオについていろいろ見てた時に出て来たカナダのダンスカンパニーなんです。
内容はそのダンスビデオと同じだったのですが、そのテントやら照明が可愛かったです。
相変わらずスキル高ぇー。そして子供に大人気でした。

そしてコンテンポラリーダンスフェスティバル「DANCEUNION」について。
カナリ面白かったです!!全部味が違って。ちょっとメモも踏まえて、ダンスを通じてヨーロッパの国を書いてみたいと思います。

振り付けの上手さにやられたCZECH REPUBLIC
なんだかフリのミスを連発してるなーと思っていたら、それこそがフリでメッセージが含まれててやられました。最初の立ち方から鳥肌がたったな。そしてエイフェックスツインぽい曲で踊ったり、すごく抽象的な動きなんだけど、しっかり伝わるものがあって、最初から好き!って思った。女性が男性の身体を這いずり回るとこには圧巻。

カエルの卵LITHUANIA
そう。最初カエルの卵みたいな薄半透明な膜に入って登場して来たんだ。それが照明に当たって気持ち悪いんだけどすごくきれいだった。

笑いを知ってるUNITED KINGDUM
「THIS AND THIS AND THIS AND THIS」と言い続けながら踊る男女2人。
なんだか身体からいい人さが滲み出てるんだよね。ほっくりきました。
あんなに身体をうまく使って笑いが取れるのは彼だけだね。

沈黙のIRELAND
3人の女性が全くの沈黙の中、完全に同じフリを15分間踊り続ける。もう迫力を感じました。最後の「Okay.」てセリフは映画の1シーンのような奥深い味わいがあった。

筋肉おばさんLATVIA
HUGをテーマにした可愛いダンスなんだけど、やっぱりそのものすごい筋肉に目が行ってしまうんですよね汗。

行き過ぎたSWEDEN
最初会場に入ったら、既に映像が流れてて、編集とエフェクトでターンを高速でする人がノイズと一緒に流されてた。プロジェクターを手動で会場に向けたり、空を飛んだようにさせてるのですが、多分この手の手法が僕は苦手で、んーあんまり好きじゃないんだな。ダンスもコンテンポラリーを追求しすぎてて、何がアヴァンギャルドで、何がアートで、何が表現なんだ?みたいに穴に入り込んでしまう感じだった。途中の蛍光灯の照明が好き。

こてこてのGERMANY
いわゆるコンテンポラリーみたいなフリつけだった。

狂気のHUNGARY
オレンジのパンツ一丁で、身体にはペインティングされてて、頭の後ろにはメスザルのお面。
かなりはっちゃけててパンツの裾をへそまで上げたりしてました。途中からずっと後ろ向きでまるでメスザルが踊ってるみたいだった!!会場も大分湧いてた。

空飛ぶSLOVENIA
僕は彼が2曲目に使った曲がツボでツボで、もうそれで泣きそうだった。ワイヤーを使って低空飛行しながら踊ってたりしてたんだけど、途中ワイヤーを外して椅子にのって、空を飛ぼうと繰り返すフリの後、飛べた!ってフリが本当に可愛かった。おじさんだけど。

芝居がかったCYPRUS
女の子3人のダンスだったけど、大分芝居っぽかった。なんだか女の子フリにありそうな展開だったけど、自分の身体にコーラをかけたり、髪の毛をむしりすぎてたり、倒れ過ぎてたり、なんだか芝居に入りすぎて、ちょっと怖かった。な。

来なかったPORTUGAL
はい、何故か無かったです、きっと頭が痛かったんでしょう。

ピアノマンLUXEMBOURG
ピアノを使ったダンス。ヤバス。ピアノ弾いてるっぽいの上手過ぎ、音とのカウント合わせぴったりすぎ、そして本当にピアノが彼を操作してるかのようだった。

ため息のROMANIA
なんだか周りからため息の漏れが沢山聞こえて来た。自作の照明で太陽の昇り下りにして、生の砂利を踏む足音に合わせて踊るのだが。おもしろくなかった。

さくっとおっぱい見せちゃうFINLAND
でも、もう彼女がこの3日間の中で一番ダンス上手かったなー。ちょっとjazzっぽいフリってのもあるけど、本当にかっこ良かった。まさしく魅せられた。

超ーーーーーーーーーズル可愛いESTONIA
もうね、ズルいっすよ。彼女の小ささなのか、その服のせいか、彼の背の高さか、坊主の感じか、目が淋しそうな感じか、ブルーのジャケットとパンツにイエローのインナーってとこなのか、よくわからないんですが、「ダージリン急行」の3人並みのズルさ。
ダンスもすげぇちょこまかちょこまか動いて、一つ一つの仕草が妙に可愛くて、何故か笑いを誘うんだよなー。しかも途中からコーネリアスみたいな曲が本当に心地よかったです。
真似したくても真似出来ないズルさだなー。でもこういう味をもっと自分で味わいたいな。

積み重ね上げられたSPAIN
足の上げるタイミングや角度。そんな動き全てを完璧と言える作品だった。もう本当に練習を積み重ねたんだなーと思える。ジャケットとバックを使ったダンスだったけど、使い方が上手いし、自分の身体の一部としてコンテンポラリーを踊ってる感じがした。途中タンゴみたいな足の入れ方とかしてて、また持ってかれたよね。情熱的で男女の関係を描くダンスの中でも本当に上手かったな。

走り続けるFRANCE
若い子10人くらいがどこかのレイブでのロックバンドの音楽に合わせて、走り続ける。それぞれがなにかのスポーツのシチュエーションを持っていて、その動きがダンスになっている。熱く歌う音楽も感情が入るに連れてBPMが上がっていって、彼らの動きも激しくなっていったり、なんだかNIKEのCMを生で見ているようでかっこ良かった。終わった後の彼らは位置は変わってないのに汗びっしょりでした。

傍観させないITALY
テラスにあるカフェにて、突然踊りだす。ただお茶してる人達にコンテンポラリーで絡みにいく。なんだかすごい人の群れになっちゃったんで少ししか見ませんでした。でも踊る前から圧勝だよね。

わかりやすいNETHERLANDS
黄色いソファーを使ったわかりやすい、でもおもしろい作品。ゲイを使うのは若干卑怯かな。まぁわかりやすくありがちで、おもしろいよね。女の子5人の椅子を使ったダンスはなまめかしくって、おもしろかった。表情の使い方、指のフリの付け方おもしろいとこがいくつかあった。

落ち着けGREECE
大好きですこういうの。彼らの中でルールがいくつかあるみたいで、それにそって堂々と着替えたり、お客さんのなかかくれんぼしだしたり、パーティー騒ぎしだしたり、お客さんに耳打ちしたり、いきなり全員倒れだしたり。笑いが止まんなかったです。

いい顔しないPOLAND
ダンサーの表情に焦点をあてて映像化したインスタレーション作品。

重ね重ねAUSTRIA
ダンスとメディアアートを融合させて、インプロビゼーションのダンスを何回も何回もその場で撮影して、その場で編集して、同じ映像に違うダンスを重ねていく。もうどっちかってったらメディアアートだね。

迷子のDENMARK
これだけ見つけられなかったです。




ふー。よー書いた。
なんだか自分もダンスにいろんな自由を与えてやっているんだけど、違う方向でさらに自由にいろんな表現が出来るんだなと感じました。
というかコンテンポラリーは本当に表現の極みにいて、見てて本当におもしろい。で、やる人によって全然違うからいいね。ちゃんとコンテンポラリーダンスのショーを見たのがコンドルズぐらいだけだったから、いろんな人のダンスが見れて良かった!!!いろんな味わいが僕の味覚を研ぎすましてくれるわい!!(渡辺ラオウちっくに)

コーネリアスの音楽ってコンテンポラリーダンスだ!と帰り道久々に聞き直して思いました。
彼のミュージックビデオは佐藤雅彦の発想っぽいなって思う時があって、コンテンポラリーの基本のフリって佐藤雅彦の発想っぽいって思います。て、考えるとコンドルズがからだであそぼに出るってのも、なんだか理にかなってるっていうか、なんだか結びつくなーって考えておりました。

おもっきり遊んだなー。
それではおやすみなさい。

4 comments:

Anonymous said...

ちょーいーなー
なりもみたい。。。
最近ものすごくまたモダンとか創作とかそっちのダンスがしたくてたまらなくなってきているのです。
まねっこスイッチ、クリスさん見に来てくれたよー★

yukid said...

なりちゃんが見てくれてるとは!!ありがとね。
CS祭お疲れちゃん。
いいね。僕もクリスさんに会いたいっすよ。

Anonymous said...

フローズンタイムのことをかんがえてたら、ちょうどフローズンタイムの監督の新作の情報が。

http://www.broken-movie.jp/main.html


とっくんのコンテの感想文おもしろいね。

yukid said...

情報ありがとう。
でも調べてみたらロンドンは8月末に一回きり上映して終りだった泣。
てかホラーサスペンスなんだね。

わーほめられたー。やたー。