「結局、自分は何がしたいんだ?」って。
なぜなら、よく聞かれる質問だからだ。
でも、まだそれが見つかってない訳ではない。僕の内なるところでずっと燃えるものがある。
ただ、それを言葉にして説明するのは、今は出来ない。
僕がやっているのはただのダンスじゃない。映像とのコラボレーションでもない。コンテンポラリーアートなわけでもない。もっとポジティブで社会的なもの(ものじゃなくてもいい)を作りたという気持ちがあって、そうなりうるものなら形を問う必要はないんじゃないかなと考えるのだ。
最近少し気にしている人がいて、それがロンドンのカリスマシェフ、Jamie Oliverだ。
高城剛著の「オーガニック革命」の中でも少し紹介されていた。
彼はただの上手い飯を作るシェフではない。社会の問題と戦っている。そんな印象を受ける。
彼が始めたレストランfifteenは18〜24才の恵まれない若者にシェフ修行をさせて自立を促す社会事業としてやっていたり、学校給食を改善させるためにイギリス政府に働きかけ10億ドルの予算増額を実現させたりしている。
彼の番組を見ながら、いつもはっとさせられるのだ。
今じゃもう芸能人なのかもしれないけど、その立場を利用して食の革命を起こそうと奮闘しているのだ。
僕は彼の考え方が好きで、いろいろ彼について調べていくうちに少しわかったことがある。
彼はディスレクシア(学習障害)を持っていて、16の時に学校をやめて、料理の世界に志すようになったらしい。
きっとこういう過去が今の彼を社会と向き合わせる活動へと繋げてるんじゃないかなと思うんだ。
きっとなにもなく育ってきてたら、どんなに腕があっても金持ちに料理を振る舞うシェフ止まりだったんじゃないかなと思う。
で、そういったところは少なからず自分に共通するところがあるんじゃないかなと思う。
これは特に今まで辛い経験ばかりしてきたって言いたい訳じゃ決してない。
最初にも書いた話だけれど「結局何がしたいの?」と聞く人の多くは、もっと一つにやることを絞った方がいいんじゃないかと言う。ダンスならダンスで。
むしろダンサーとしてとやっていった方が見ている方もやりたいことが明確でわかりやすく、僕にとっても成功により早く辿り着く選択であることはわかっているのだ。
でも、僕の内なるとこからもっと社会に向き合い新しい流れを生み出すようなナニカを作り出したいという欲求が出てきているんだ。
それはJamie Oliverと似て、きっと自分の過去の中のどう処理しようもない経験と悔しい思いが、今も強く根付いて世の中をおもしろく変えていきたいと思ってしまうんだろうと思う。
そうやってJamie Oliverの成功を考えているうちに一つのことを思いついた。
簡単なことなんだけど、自分の中の表現という部分を「料理」に置き換えて考えてみようと。
世の中にはいろんなシェフがいる。その中で、僕はどうなりたいのか?
21世紀になって「大衆」から「個」の時代へと変わっていく。
そのパイオニアとなって新しい波を作り出したい。Jamie Oliverを見習って。
No comments:
Post a Comment